テキトー日記

お出かけ感想日記なので不定期更新です。

『リトル・ドラマー・ボーイ』観てきました。

かなり遅くなりました。
でもいつも通り、ジワジワと残る余韻のおかげで、けっこう覚えてます。
あと『演劇三昧』というところから、早い時期に配信があるそうなので、その時に余計なこと入れずに観たいかたは、その時にぜひ!!

12月19日(水)の回
14時・19時の回を立て続けに観てきました。
ハーフプライスで……

1回目は2階席1列目から、
2回目は1階席舞台左手側よりの中央より
ちょっと後ろぐらいの場所から。
当日半額のハーフプライスチケットでは、
充分に良席でした。

初回2階席からは気づかなかった、
1階席だと少々あった死角無しの全景と、
比較的、近いところからと観れたことで細かいなぁと思う動きが観れたのは楽しかったです!

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さて、やっと感想本題。
こちらは15年前の同じくキャラメルボックスさんの作品『TOW』の5年後の設定というお話し。

『TWO』は全く知らないのですが、YouTubeにて、現役劇団員の方の朗読として見ることが出来るので、私は先にこちらだけでも見ておいた方が楽しめる気がしています。
ちなみに『TWO』は一説によると『TOU』です(YouTubeより...笑)

書き出しながら、我ながら呆れました。
ビックリするほどまとまってません。
ですので、その点は平に御容赦を……

お話は人を癒す力を右手に宿す、
矢野トオルのこと。

数年ぶりに訪れた実家に帰ったところからスタート

いきなり現れて矢野トオル(鍛治本大樹さん)を
意味不明に脅してきた、ちょっととぼけた悪役?
十文字誠(阿部丈二さん)から、出会った記憶のない「オオヌキ」なる男を匿っていると誤解され、久しぶりの実家来訪までの約30時間と30分の出来事を全部話せ!と迫られるトオル

まぁ、見事に出ずっぱり!!
実はトオルには過去に遡って、起こった出来事を見せる能力または十文字に他人の過去を見る能力でもあるのか!?というくらい詳細が語られまくり(笑)
合間合間に昭和マニアの十文字からのまぜっ返しもありつつ、、、

まずはダンスシーン!
カッコよかった!!
数時間とはいえ、時間を戻っては現在へと動く物語を表しているのか、動きが細かい!!
巻き戻るような動きがあったり、
緊張感のあるダンスシーンでした。
いつか、ゆっくり歌詞と合わせつつ見直したいなと思ってます。
三点倒立風の動き、畑中智行さんだったと思うのですが……やはり出会いの直前の動きに掛けてるのかな!?

そして語られる(見せられる)トオルの兄・矢野ワタル(大内厚雄さん)その妻・綾乃(小林春世さん)のこと、実家を訪れる機会となった幼なじみで初恋の相手・小尾芹菜(森めぐみさん)と、小学生時代の恩師・冬川鷹良(西川浩幸さん)と、その娘・冬川美礼(石森美咲さん)のこと……

ここまで順を追うと...と、書き出していつもの長くなる癖が出そうなので割愛!
思いっきり割愛(笑)

ともかく、登場人物だけは全て

芹菜の母・伸子(大森美紀子さん)
芹菜の妹・楓花(石川彩織さん)

カメラマン?福島広史(山﨑雄也さん...唯一、三役を演じられてました)

そしてそして、もう一人の重要人物
自称、スクープライター・野口恭兵(畑中智行さん)

以上!!あ、名前でしか出演が無かったですが、
トオルの妻・マリちゃんもいました(笑)



こと細かく、語られた30時間を語るのには、
って、十文字が言う小ネタを書きたくなりますが、
これはやはり、これから観たい方ように残しておきます。

なので粗筋へ……
十文字が探している男こそが偽名を使っているらしい、野口恭兵。
なぜ探しているかと言うと、
殺人代行業者同士の潰し合いのため...

十文字の言葉に半信半疑のトオル
トオルの能力を信じない十文字。
ここは基本的には会話劇だったと思うので、
この齟齬は面白かったです。

重病で余命幾ばくも無い恩師の冬川先生と
その先生を救いたいトオル
でも恩師はトオルが能力を使うことで起きる、
「ある事」をとっくに気づいていて拒否。

そんな事は知らない娘は、ただただ父と一緒に居たいと思う気持ちを、ちゃんとぶつける。

一方、トオルの能力は知っていても、起こる事は知らずに、思い余って「願い事」がしたかった小尾家の面々。
ここで思いをぶつけるのは母の伸子。

そう言えば、朗読として見た『TWO』でも
母は家族を思いどさくさに紛れて「願い事」していたな…

「何のために生きているのか?」
人を助けた時だけは、そんな気持ちから解放されるような気がしてしまい、皆に止められても人を助けることを止められないトオルの思いは...朗読を見ているとより伝わってきます。

とっちらかっていますが、時間軸がどんどん今に追いつくように語られる過去の話なため、順を追うと全くもって舞台全てをさらうことになるという……

そしてトオルに起こる事を治したくて動く、
威張りん坊なのに気が小さい兄・ワタルと
しっかり者で優しい妻の綾乃がとても良い味だしてました!!

でも「科学(医療)では不可能なことを起こせる癒しの力で起きることなのに、科学(医療)で治るはずがないんだ」と言い切るトオルの言葉、ちょっと切なかったです。


話の最初からトラブルメーカー的な現れかたをし、トオルに助けられたことで一瞬でトオルにはヒーリング能力があると見抜き、延々と「アナタに恩返しをしたいんですよ!」と、まあウザったく付き纏う野口ことオオヌキこと畑中智行さんよ!!

時折、自分のライターとしての地位を悪用するような脅し文句を吐きつつ、どこまでも恩返し・善意を前面に押し出すことで、気のいいトオルが断りづらい空気を作り延々と付き纏うこと〇〇分!笑

畑中さんはツイートで「いかに主人公にストレスを与えるか」を考えていたそうですが、それは同じく観ている側にも、ある種のストレスを与える訳でして……なかなかに良い役どころでした。


トオルと途中から巻き添えになった兄ワタルとで、全てを語り終わったあと、ついに見えてきた全貌は「野口は悪人」という事実。
そして、合間の会話や態度から見えた、
十文字の人の良さ。
、、、からの!
十文字VS野口・福島の乱闘へ……
ここ、最初はある事情から十文字は闘えません。
助っ人として華麗に参上するのは、なんと、
冬川先生!!
「昔取った杵柄だ!剣道の腕前見せてやる!!」
結局、トオルの力と腕っぷしは抜群だった十文字の活躍により、野口・福島コンビはやっつけられる。

このシーン、大内厚雄さんが付けたという殺陣か〜と思いつつハラハラドキドキシーンを楽しみました。

野口達の処遇をめぐり、言い合うトオルと十文字。
ここでの決め手もトオルの能力。


もう一つ、冬川先生のこと。
あの会話『TWO』を見ていて何より良かった。
疑問を持たず納得できました。


『リトル・ドラマー・ボーイ』
キリスト生誕に合わせ訪れた東方の三博士に付いてきた少年には、何もプレゼントをするものが無い。
だからマリア様に許しをこい、自分のドラムを叩く。
と、キリストはその演奏を聴き微笑む。

そのままの歌詞の歌。
「来てくれただけで嬉しいよ」


皆と別れの出発の朝。
「またね」と挨拶をしつつ、何気なく左手で握手を交わすトオルに感じる不思議な違和感……

ーーー鳥肌立つとは、正しくは褒め言葉じゃないと言われたりしますが、私は鳥肌が立ちました、
見届けた時、確かに。抑えきれない涙とともに。

素敵すぎました。

それでもおいしい所を持っていくのは十文字こと、阿部丈二さん(笑)
途中の「あっ?主役気取りですか!?」の台詞は本当に笑った。少なくとも二ヶ所はあった、その日で変えているのかな?という台詞も、連続で見たからこその感想かな?
私はまだまだ二回が限度のひよっこなので、何度も観ている人には適わないですが、そんなの1ミリも関係なく、私は私としての観劇経験の中で、いろいろなことを感じたり楽しんだり出来ました。知らないから楽しめることもある。
ちょっと脱線しましたが、思うところは一年未満の観劇初心者でもあるのです。


戻して……
嘘をつけないくせに頑固なトオル
己の道に思うところはあるだろうけれど、
突き進む十文字。
まだまだ楽しいドタバタが出来そうですね!
なんて...


今回の舞台。
余韻の素晴らしさとともに、いつも以上に
「その後」が気になりました。

トオルには幸せであってほしい。
何事にも巻き込まれず、マリちゃんと平穏無事な
幸せを築いていてほしい。
心から思いました。

不思議な感じがしました。
矢野トオルは、そこにいて、生きていて、
自分を犠牲にしてでも誰かに「ありがとう」を言われるならと動いてしまう嘘をつけないお人好しで、
そんなトオルを心配しながら待っている妻がいて...

幸せであってほしいな...ずっと幸せであってほしい。生きていてと、トオルに願いをかける人がいる間はせめて、その力を封印してでも、生きて幸せでいてほしい...でもトオルの気持ちは少々違っていて...

こういうことまで思えたのは朗読のおかげでした。
敢えて、関根翔太さんバージョンで見たので早く英会話塾の先生役が見どころらしい鍛治本さんバージョンも見なきゃです。

見たらますます、思いが深まりそうですが……

見どころは、もっとあります。
書き出すとまた長くなる。

畑中さんの悪役を見れて楽しかったです!
ウザ絡み、本当に嫌なヤツだった。

十文字の昭和マニアっぷりには、年月日合ってるのかな?と変な所に意識がいったり、、、
そうでした!!
もう一つ、強く印象に残ったのは、
芹菜の健気さでした。

森めぐみさん、似合い過ぎでした!
あの優しい笑顔なればこそ!!

若手の女性の皆さんは、全員が黒髪ストレートで
声も(声質?)も少々似ていて、ちょっと混乱したりしましたが、可愛らしかった。

って、書き足りないのですが、書いていると
ひたすら長くなるので、この辺で。

上手く書ききれてない分は、思い出し思い出ししつつ、下書きに書いてあとでこっそり完成させられたら良いな〜

最初のほうにも書きましたが配信サービスが決まっているそうです。
かなり早い時期に見られるそうなので、
よろしければ是非とも!!

素敵な涙を流せます。
演劇を観に行くきっかけは、きっとこの
「悲しい」でも「切ない」でも「辛い」でもない
涙を流せたからなのかな!?と思っています。


そろそろ止めます。
2018年12月19日14時の回にて
2000ステージ目となった大内厚雄さんの
記念の缶バッジとクリアファイルと、
撮影OKタイムの写真を添えて。
(相変わらず写真は下手くそです。
あとチケット撮り忘れました)

次回、『スロウハイツの神様
ものすごく楽しみにしています!!

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