テキトー日記

お出かけ感想日記なので不定期更新です。

Sky and Blue〜空と海の真ん中で〜 観てきました。

5月5日(土)16時の回『Sky and Blue』を絵空箱にて観てきました。

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写真は購入したパンフレットとチケットです。

作・演出・振付の大内厚雄さんの個人ユニット
「Story Dance Performance Blue」がユニット名で合ってます!?という新参者です。
パンフレット内にあった「歌詞無しの音楽でダンスパフォーマンスは初」すら知らなかったのですが、充分に動きと表情で伝わってきました。

そして今年の3月に初めて演劇集団キャラメルボックスさん公演の『夏への扉』を観たばかりで、6年ぶりの個人ユニット公演を観れるとは望外の幸運。
最初はごくごく単純に『夏への扉』で見れた方が3人も出てる!だけで興味を持ったのですが、やはりすごかった。行ってよかった。


まず配役、育ての親役の叔父さんが畑中智行さんで、その甥役が大内さん!?という疑問は、過去と現在が行き来する物語の中で、すぐに納得。
と共に、女優陣は顔立ちが整ってる方独特の印象「勝気そう」「無表情気味に見える」それぞれを上手く生かした配役になってました。
私がしっかり知らないだけで原田樹里さんは勝ち気な役が多いのかな!?パンフレットを購入させて頂いた時は、優しくて照れ屋さんにすら見えましたが...
河内美里さんは、何とも複雑な役を(役柄上)抑えた表情のままに演じていました。すごいな...

さて、内容は……
※DVD等で初めて見たい方がもし迷い込んでしまっていたら、ストーリーもダンスも素晴らしかったです!楽しみに!!とだけ、書き残しつつ。



【ここより遠慮なくネタバレまみれです】

ストーリー、初めは複雑な過去を持った2人が過去と向き合う物語……と、見せかけてからの展開がもう凄くて!!
中学時代に両親を亡くし、姉・葉月(河内美里さん)はその時のショックで入院、そのため父の弟であり、母の同級生でもあった叔父・空澄 蒼(そらと あお・畑中智行さん)に引き取られ10数年、甥である東山睦月(男系の叔父・甥で苗字が違うのは、亡くなったお父さんは婿養子に入ったから・大内厚雄さん)は苦手な雲一つない青空の下で恋人の鳴海弥生(原田樹里さん)から逆プロポーズを受けたことをきっかけに、入院後は会っていない姉・葉月のことを調べることも兼ね過去を辿ることに...

ここまでがプロローグで間違いないかなと。
ラスト、叔父さんの名前「空澄 蒼」にすら意味が出てくるまでずっとずっと凄かった。
ちょっとのセリフやダンス部分のパフォーマンスにすらヒントがまみれているのに、けして複雑さは感じない、ただ観ている中でおや!?と浮かんだ疑問がどんどんキレイに吸収されて収束していくのが凄すぎて、見入ってました。

秘密を握ったまま、行方不明(漁師になり海に出たまま、ある日、帰って来なかった)になった叔父さんと姉の葉月が何もかものキーを握っているようでいて実は...となる場面。
何度思い返しても、あの場面のあのセリフ!あのダンスのあの動き!!と納得させられまくりで、ビックリしかないまま、それでも辛い現実を受け止めきれずに作った「ある場所」を恋人の弥生に「自分の人生だよ!睦月君は生きてるんだよ!!傍観者のままでいいの?」と本気でぶつかって貰えたことで壊されたかのように見せつつ、睦月が「当事者になるよ」と決意した時、その「場所」が封印ではなく解放される様は感動的でした。

過去と現在がコロコロと混ざり、その過去が少しづつ現在に近づく中で明かされていくものの深みと内容に、そういう事か!と納得した時の感動含めて今回は2人で行けたので帰りの道すがら、確認したり、そうだよね!って共感出来たりスッキリした!!これは語る相手がいないとちょっとツラい!

ダンスパフォーマンスは、綺麗でした。
女性陣のゴリラ!?は笑いましたが(笑)
語りきらない部分をダンスで表現するのって凄いな…ちゃんと伝わってきたもんな...
後、大内さんがブログで上げてらっしゃった絵も役柄の設定と舞台設定、両方の役割を果たしていました。どこまで芸達者!?

畑中智行さんは今回は役柄上、抑え気味!?
でも、どこか保護者的でもあり、受け止めながらも行動的である部分を見れたのは何だか嬉しかったです。きっとずっと辛かったのに「大人だから」と睦月の事を見守り続けたのだろう叔父さん役、思い返すと切ないな...

葉月役の河内美里さんは可憐で儚げで、どこか無表情気味な理由が何もかも繋がった時、感嘆しました!すごい!!

原田樹里さんは、芯の強い思いやりと行動力がある役をそのままに(笑)愛しているから、想っているから、黙って見過ごせないと疑問を解決するために動き回って、睦月に現実を知らせる時の辛さと覚悟がヒシヒシと伝わってきて、泣きそうになってしまった...あんなに素敵な方と出会えた睦月は幸せ者だと思うのです。
過去と自分の中にあった秘密も何もかも、思いやりで包んでくれるのですから。

あっという間の約80分
また観たくて、画面越しでもパフォーマンスと
4人に出会いたくて、DVD、申し込んでしまった。

結末を知って観ると、また感想は違うのだろうな。
楽しみにしています。

最後の挨拶で大内さんが、
「ゴールデンウイーク中の貴重な時間を」
と、言ってくださいましたが、
とてもとても素敵な時間を頂きました。
ありがとうございます!!
(感想、書き足りてない感満載...)